みなさま、こんにちは。

満月は雲に隠れて見えませんでしたが、ゴータミー精舎は夕方から夜にかけて、和やかに門を開けていました。だんだん寒くなってきますが、集まってくるみなさんはにこやかです。瞑想実践する方々、パンなどのお布施を囲んでお茶を飲んでお話しする方々、なんだか精舎に来るとホッといたします。

18:00からは夜のブッダ・プージャです。ヘーマラタナ長老も導師に加わってくださり、プンナ師を含め17名ほどで読経・慈悲の瞑想をいたしました。この日の祝福のお経は「慈経」でした。
19:00からは「パティパダー・バックナンバー読書会」です。初めて司会進行を交代しての開催でした。しかし進行役の方は、初めてとは思えないリラックスした和やかな雰囲気。
教材は2011年6月号の巻頭法話「我が子よりは杖の方が助かる」です。参加者はプンナ師と在家10名です。
四人の息子にないがしろにされ、老いて一文無しの乞食の様になってしまったバラモン。そして、人間に捕らえられてしまったけれど、豪華な餌も一切食べずに親象の元に戻った象(ジャータカ物語)。どちらも智慧を働かせて苦境を切り抜けたエピソードです。震災で多くを失ったたくさんの方々に向けて、智慧を駆使してなんとか苦境を乗り越えよう、というスマナサーラ長老のご法話でした。
参加者からは、親孝行に関して様々な良いお話を伺うことができました。
- 親孝行をすると、少しのことでも親はすごく喜んでくれ、した方にも何倍もの喜びが感じられる。
- 仏教に出会って、晩年のお姑さんと友達のように仲良くなれた。
- お嫁さんが義両親に、本気で「ありがとう」と心を込めて伝え、そこから何かが変わったというお話。
- 「親に礼をするのは当たり前」というご法話を聴いて、お父様に三拝した。とても善い心が生じ、お父様も喜んでくださった、というお話。
- カーネーションを買って帰ったら、玄関ドアの隙間から見えた花束に「やったー」と女の子の様に喜ぶお母様の姿。
参加者が子どもの頃は、親孝行を題材にしたアニメなどがたくさんあったけれど、現在は殺し合う内容のものが目立つ。そういうご意見もありました。アニメ「一休さん」のエンディングの歌 ♬母上さま~お元気ですか~?♬ をご紹介くださった方も。
親孝行は人間の本能に入っていない、だから育てなければいけない、というご法話があるそうですが、親孝行は確実に人の心に喜びを与えてくれます。ひとの話を聴いただけで、こんなに喜べるのですから。
また、親子関係に限らず、苦しい状況に陥った時でも智慧で乗り越えることができるのだと学びました。自分の頭からは出なくても、お釈迦さまやサンガのお坊様や仲間に智慧をいただくことができます。

終了後、ゴリゴリゴリとミルで挽いて、コーヒーを淹れてくださいました。学んだ方々も、瞑想実践を終えてスッキリしたお顔で1Fに降りてきた方も、美味しくいただきました。
みなさま、ありがとうございました。
生きとし生けるものがしあわせでありますように。

